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IICO(International Infertility Counselors Organization)について
−はじめに−
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増田千景さんは臨床心理士として、現在IVF大阪クリニックに勤務されています。不妊患者様への豊富なカウンセリング経験から、日本生殖医療心理カウンセリング研究会(JAPCRM)におきましても世話人のおひとりとしてご活躍いただいています。今回IICOにご出席のため遠くモントリオール(カナダ)まで足を運んでくださり、その体験を詳細な寄稿としてまとめていただきましたのでご紹介致します。 |
〜寄 稿〜
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| 「知っていますか? 国際的な生殖カウンセリング団体、IICOについて」 |
JAPCRM庶務担当世話人 増田 千景
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【IICO設立の経緯】
IICOとはInternational Infertility Counselors Organizationの略称で、国際生殖カウンセリング機構と訳されます。IICO設立の必要性は、2001年にオーストラリアのメルボルンで開催されたIFFS(世界不妊学会)で提案され、2003年6月30日のESHRE(欧州ヒト生殖会議)会期中に正式に発足しました。その初回会議では、IICOの活動目標として卒後教育に重点を置き、「Global perspectives on infertility counseling(不妊カウンセリングのグローバルな展望)」をスローガンとしました。同年10月14日のASRM(米国生殖医学会)会期中にもミーティングを開催し、IICOの財政・会則のほか、IFFS会期中で開催予定の卒後教育についても熱心な議論が進みました。
2004年5月23日にモントリオール(カナダ)で開かれたIFFS会期中に、最初の卒後教育研修会が開催され、成功裏に終わりました。なお、次回は2007年にダーバン(南アフリカ)でのIFFS会期中に第2回卒後教育研修会が開催される予定で、準備が進んでいます。
【IICO設立の目的】
| 1) |
各国の不妊カウンセリング団体の入会を助成し、国際的なネットワークを作り、生殖医療心理学分野における協力関係の構築と、生殖心理カウンセリングの教育制度を充実させる。 |
| 2) |
不妊患者様の包括的かつ倫理的なケアを目標とし、心理的介入におけるクオリティースタンダードを設定し、実践可能なガイドラインを構築していく。 |
| 3) |
生殖医療における心理学的知識を広げるため、大規模な調査・研究を推進していく。 |
【IICOの活動の現状】
IICOは世界各地で活躍する不妊カウンセラーおよび活動グループのネットワーク作りにあたっていますが、具体的な活動に関しては検討が進められています。現時点ではESHREやASRMなどの国際的な生殖医学会開催の都度、実行委員会メンバーによりIICOの方向性及び活動が検討されるとともに、3年毎にオフィシャルミーティングや卒後教育研修を開催することが決定しています。この卒後教育研修への参加資格は、カウンセリングの実務を行うメンタルヘルスの専門家ということですが、現在のところ参加の規制は全くありません。
【Post graduate program(卒後教育研修)について】
| では3年毎の卒後教育研修会では、どのような研修を受けることができるのでしょうか?今回モントリオールで行われました第1回の卒後教育研修では、世界各国からメンタルヘルスの専門家が集い、不妊カウンセリング特有の問題点の検討をメインテーマとしました。その具体的な内容ですが、 |
| 1) |
各国のメンタルヘルスの専門家やカウンセリング団体による役割と実践内容。 |
| 2) |
ARTや非配偶者間体外受精を受ける患者様へのカウンセリングを行う上で問題となる、各国の法律や規制の差異。
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| 3) |
カウンセリングに関連する様々なトピックス(カウンセリングの資格、非配偶者間生殖医療における真実告知、宗教等の問題、不妊のスティグマ[汚名や烙印])。 |
| 等につき報告があり、熱心な議論が行われました。 |
【JAPCRMとIICO】
IICOに加盟するカウンセリング団体は、現在アメリカ(MHPG−ASRM)、イギリス(BICA)、オーストラリア・ニュージーランド(ANZICA)、ヨーロッパ(PSIG−ESHRE)、ドイツ(BKID)、南アメリカ、スイス(FertiForum)と並び、日本からは日本生殖医療心理カウンセリング研究会(JAPCRM)が認可されています。JAPCRMがこのような国際的な会に2004年から仲間入りするにあたりましては、ご記憶の方々も多数おられると思いますが、第1回日本生殖医療心理カウンセリング研究会・学術集会が大会長の久保春海・代表世話人のもと、多数の皆様にご出席いただき成功裏に終わったという実績にもよります。
今回のモントリオールでのIICO会議にも、本研究会から世話人4名(平山史朗/副代表世話人、宇津宮隆史・上野桂子・増田千景/各世話人)が参加致しましたが、第1回JAPCRM・学術集会で招請講演をお願いしました米国ミネソタ大学産婦人科助教授で、ミネアポリス生殖医療センター・カウンセリングサービス所長のLinda Hammer Burns先生の多大なお力添えがあり、JAPCRMが世界の仲間入りを果たせたことも申し添えます。なお、先生はIICOの初代会長を務めておられます。その結果、日本にもカウンセリングの専門家団体があることを、世界の不妊カウンセラー達により認知されたという深い意義があります。
今後JAPCRMは世界でスタンダードレベルとされる不妊カウンセリングサービスを、臨床の現場において提供できるようにするため、IICOから様々な角度から示唆をいただけると考えております。また、JAPCRMからも日本をはじめアジア圏特有の思想や宗教に合致する心理臨床研究を今後も継続し、情報発信の機会をえることにより、海外のカウンセラー達がわれわれアジア圏の不妊患者様のカウンセリングを行うような際に、少しでも役立つような情報や知見を提供したいと考えます。
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